京都の春の花

京都の花を愛でる春

春の京都の花の名所

HOME>京都の花の名所を訪れる春
季節折々に咲き誇る京都の花は数多くの
社寺の見事な庭園や市井のあちらこちらで楽しめます。

観光客だけでなく地元の人たちも幾度となく訪れる
京都の名所をちょっとした花のお話も交えてご紹介しましょう。

12ヶ月に分けた花の見ごろの時期をさらに四季に分けていますが
あくまで平均的なもので年によっては気候状況などの
影響で大きく変動する場合もあることをご承知下さいね。

桜はこちらをご覧下さい。

詩仙堂の皐月


地蔵院の散椿



3月】

椿

色調を考慮して多種の椿を植え込んで剪定してある
芸術性の高い生垣を始まりとする銀閣寺では
その端正な庭とよく調和が保たれています。

現在のは二代目ですが、加藤清正が朝鮮から持ち帰って
北野の大茶会の折に豊臣秀吉に献上したと伝わる「五色の散り椿」で
有名な地蔵院(別名椿寺)をまずチェックしましょう。

一般的な椿が花首から落下するのに対してこの散り椿は
花びらが一枚ずつはらはらと落ちます。

春は4月1日から7日までだけ特別公開する堂宇で
「花笠椿」「貴椿」「五色散り椿」の三名椿が見られる法然院
桃色の開花前に風情の漂う「有楽椿」を有する等持院、高台寺月真院

洛北・柊野まで行かれるなら、奥村邸にある散り椿は枝が100uの範囲にも及ぶ
全国有数の巨樹で壮観です。そのほか人形寺として有名な宝鏡寺
鹿ケ谷・霊鑑寺(両寺とも特別公開時以外は拝観謝絶)など
茶の湯の伝統と相まって京都には椿の名木が数々あります。


木蓮

永観堂では壮麗な美しさと芳香を放つハクモクレンの大木が
木々の緑や甍に映え、同じくハクモクレンの大木が国道からも望める
観音寺(山崎聖天)や2、3時間の道のりである
御室八十八ヶ所のモクレンも一度は訪れたいものです。



4月】

雪柳

中国原産の低木で枝に白い小さな花をびっしりとつけて名の通り
純白の雪の積もった柳のように見え、点在する他の色調を際立たせてくれます。
「虎の子渡し」で有名な竜安寺の鏡容池を巡るとき、
原谷苑の桜との調和、京都大学の東にある吉田神社の朱の鳥居に
咲き乱れる様は、それはそれは美しく感じられます。


辛夷(こぶし)

千昌夫の歌のイメージから北国の花を思い浮べますが、
早春の白い花でどこにでも見られます。
花弁のもとのほうはほんのりした紅色をしており幹は割に細い10mまでの
落葉中木で、南禅寺鞍馬寺などが知られています。


 

モモの花を目当てに訪れる名所は特にありませんが、御所・蛤御門を入ったあたりに
梅林と隣り合って桃林があり、桃色を目の当たりにできます。
洛東・永観堂の回遊式庭園や黒谷・金戒光明寺の多くの塔頭の土塀越しに
姿を見せる鮮やかな緋色のハナモモを散策がてら鑑賞したいですね。


山吹

太田道灌の「みのひとつだになきぞかなしき」という古歌で知られる金色に
輝くたおやかな花です。酒造りの神として信仰を集める松尾大社、うっそうと
樹木が生い茂る貴船神社など清泉の湧出する地に群生し、
宇治・興聖寺の参道に幾重にも重なり合った枝が坂道を彩ります。 


石楠花

深山に咲く花といわれ、洛北雲ヶ畑・志明院の急な山道を登った
岩屋山中腹に咲き揃い、花背の奥・峰定寺の奇岩巨石の間に
群生する様は壮観であり、世俗を離れた清々しさを味わえます。

そこまで山奥へ行かなくても随心院三千院
寂光院実光院龍安寺、など随所で見られ、宇治・三室戸寺では
広大なツツジ園の中に1000株もの西洋シャクナゲを見ることができます。


躑躅

霧島ツツジなら八条ヶ池を鮮やかな緋色に染め、中堤を燃え立つような
花の回廊とする長岡天満宮、深草少将と小野小町の物語を伝える
随心院はどうしても外せません。

「つつじ寺」とも呼ばれ2万株もの紫・ピンク・白の花が咲き誇る三室戸寺のほか、
仁和寺二条城西明寺常照寺城南宮平等院蹴上浄水場東寺など
数え上げればきりがなく、比叡山を借景にして上品な趣のある
洛北・円通寺庭園を締めとしておきましょう。


5月】

牡丹

洛西・乙訓寺はこじんまりした境内が30品種2000株もの大輪の花で
所狭しと埋め尽くされる京都随一のボタンの寺です。
中国が原産で平安時代に渡来し、「百花の王」「富貴草」などの別名があるように
豪華な花で多彩な色を持っていますが、あっという間に花を散らせてしまいます。
遅咲きの名桜が終わるのを待ちかねるように咲き始める
常照皇寺大原野神社も見物です。




樹齢約200年といわれ淡い紫色の長い花房を広い藤棚いっぱいに垂れ下げる
平等院鳳凰堂では、その優美さから平安貴族の極楽浄土への憧憬を
垣間見られるのではないでしょうか。
妙心寺退蔵院松尾大社城南宮も名所として有名であり、藤原氏の氏神である
奈良・春日大社の分霊を祀った大原野神社にも見事な藤が見られます。


皐月

つつじとの違いに戸惑いますが、旧暦の五月に咲くことからの命名であって、
ともにツツジ科で新葉より花が先に咲くのがつつじ、
葉が出て花が咲くのがさつきだそうです。
つつじの後を追うようにさつきが咲く開花時期での区別がよいかもしれませんが、
大原野・善峰寺では手入れの行き届いた緋、赤紫、薄紅の花が咲き乱れます。

後鳥羽上皇の寵姫、松虫と鈴虫の悲話を伝える洛東・安楽寺
茅葺きの山門から本堂までを鮮やかな紅色が埋め尽くしますが、
春と秋の土、日、祝日にしか公開されていません。

詩仙堂で石川丈山好みの庭園の白砂にきれいに刈り込まれた姿を眺めて
清らかな気分に浸り、東福寺八坂神社松尾大社金閣寺では
その広い境内を心ゆくまで楽しみたいものです。


杜若

在原業平は「から衣きつつなれにしつましあれば…」という有名な歌で
かきつばたに妻の姿を重ねますが、おとなの女性の風情を
感じさせられる高貴な紫色の花です。

上賀茂・太田神社の参道東の三百坪ほどの池に野生の群落をなしており
国の天然記念物に指定されています。勧修寺では氷室池に
また平安神宮では蒼竜池にかきつばたと睡蓮が咲き競っており、
東福寺等持院金閣寺なども見逃せません。


永観堂の白木蓮と椿

三室戸寺の石楠花

平等院の藤

大原野神社の牡丹

長岡天満宮の霧島躑躅

太田神社の杜若
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